2011-01-01から1年間の記事一覧

腎臓売ります

台風15号は、これを書いている現在、関東地方を直撃しているようですね。当該地域の方々は不安な夜を過ごされていることと思います。私の方も、「停滞」や「迷走」で、いろいろ大変でしたが、燕京号は現在おそらく、瀬戸内をどんぶらこと関門海峡へと向かっ…

あっちでもこっちでも

まだまだ雨は降り続いているのです。ときどき上がりますが、それでもすっきりした秋の青空など、見たことがありません。いったいいつまで降るんでしょう?棗の実も一部すでに腐り始めて、ぼたぼたと落ちてきています。当然あちこちで土砂崩れが発生していて…

チンゲンサイは、はたして芽を出すか?

ほんとうによく雨が降るのです。異常気象です。毎年9月から10月にかけて、確かに“秋の長雨”というのがあって、よく降ります。そもそも私がこの地にたどり着いたのも、元はといえば“秋の長雨”が原因でした。まるで日本の梅雨のように毎日毎日降り続き、時には…

葬儀スナップ

康老人は私が写真を届けた翌々日の明け方亡くなったそうです。八路軍からそのまま解放後の人民解放軍に残った人ですから、人間関係も多く、3人の息子たちも町で働いていてお金もあるので、葬儀はとても立派なものでした。午後の食事の席に着いたのは、400人…

臨時休暇

先回アップした康老人の葬儀に参列するために、臨県にやって来ました。なにしろ招賢→臨県のバスの最終は午前9時なので、まずは臨県で一休みすることにしました。こちらの葬儀は夜から始まるのです。と思っていたのですが、連絡をとってみると、今夜は特に何…

“廃墟”

いずれも今日の夕方撮った写真です。6月まで賀家湾小学校の教室として使われていた部屋(なつめがのぞき込んでいるところ)。校庭には雑草が生い茂り、たった2ヶ月足らずで、すでにして“廃墟”となりました。この教室の椅子に座る子どもは、ひとりもいなくな…

老兵士の網膜に

きのう臨県に行って写真を焼き、1泊して今日午前中に康老人を訪ねました。まず息子さんのレストランへ行ったのですが、老人は私が取材をした日を境にどんどん悪くなって、もう何日もはもたないだろうというのです。肺ガンだそうです。歩いて5分の距離にある…

さよなら 賀家湾小学校

賀家湾小学校がなくなるという話は、しばらく前に聞いていました。そもそも昨年度(9月新年度)の生徒はすべて幼稚園生(こちらの小学校は幼稚園を兼ねることが多い)だったので、この事態は早くから予測されていました。薛老師は、専門の教育を受けた“正式…

雨が上がりました。

こちらに戻ってから、毎日毎日、シジフォスのように過酷な労働に取り組んでいたのですが、それは草取りです。昨日アップした写真は取ったあとで、こんなふうにつるつるになっているのが、こちらの庭の正しいありようなのです。残念ながら薛老師の家族は、夏…

一番危険なのは……

予報通りに昨日今日と雨が降り続きました。円筒形のバケツで見てみると7、80ミリくらいたまってます。これは先日の雷雨は入ってないので、合わせて100ミリ以上は降っているはずです。あすあさっても降りそうです。この地域の年間平均降水量は500ミリほどある…

雨の止み間に

私がいなかった間に、雨は適度に降ったそうです。作付けの直前まで干ばつ気味でしたが、ぎりぎり間に合ったようです。一昨日午後に激しい雷雨があり(こういう雨は短時間でも井戸にたまります)、昨日も降ったり止んだりでした。今日も午前中はパラパラして…

留守にしていた間に

留守にしていた間に、私のミニ菜園も立派に育っていました。キュウリもインゲンもすでに収穫して食べています。トマトはまだ青いです。意外なことにとうもろこしが立派に育っていて、これはとても楽しみ。肥料ですか?そりゃもちろん、この地の習慣にならっ…

反日感情の強い町?

三交(サンジャオ)のことは以前にも書きました。臨県の日本軍駐屯本部があったところです。行政区画でいうと、臨県三交鎮の中の三交と呼ばれている地域ですが、現在は5つの村の集合体で、臨県では2番目に大きな町です。人口は1万人ちょっと(?今度調べてお…

蝶の名は?

猛暑の日本に帰ってきました。黄土高原の乾燥した暑さに慣れた身としては、ネットリベトベト、夜もよく寝られず、すでにしてグロッキー気味ですが、昨日、こんな蝶々を見てしまいました。残念ながら、ヤツガシラの巣立ちを見届けることはできませんでしたが…

野ウサギあわれ

(私にとっては)朝の小戦争の水汲みが終わって、ほっと一服つけたところに、じいちゃんがニコニコしながらやって来ました。よく見ると、手に野ウサギをぶら下げています。「どこで捕まえたの?」 「あっちの山」 「どうやって?」 「石ぶつけた」 「どうす…

ある日の帰り道

しばらく前に離石に行った帰り道のことです。途中に大きな採石場があるのですが、その近くでバスが停まりました。さて、工事か?事故か?土砂崩れか?前方は巨大なトラック群で塞がれているため、状況はわかりません。このあたりには炭鉱もあるので、トラッ…

飛翔するヤツガシラ

makoto さんから、絵のモチーフにしたいというコメントが下に入っていたので、ご参考までに飛んでいる姿の写真を貼り付けておきます。いずれもピンボケですが、飛翔する姿もとても美しい鳥です。この写真はわかりづらいですが、なつめのお尻のところをずーっ…

ヤツガシラ

そうそう、間違いなくこの鳥です。でもなんで「ヤツガシラ」なんでしょうね。もうちょっときれいな名前でもいいと思うんですが。今日、いろんな人にデジカメ見せて聞いてみたのですが、誰ひとりとして見たことがないというのです。確かに私もこの界隈でまる4…

ただいま子育て中

これはいったい何という名前の鳥ですか?誰か教えてくださいな。野鳥図鑑を引こうにも、何をどうやって検索すればいいのかさっぱりわかりません。この鳥は、私が前にいた方のヤオトンの大門(外の門)の屋根のところに巣を作っているのを、つい3日ほど前に発…

これは何だろう?

23日の日中は、体温を超えるカンカン照りでしたが、きっとこの酷暑の中でも、畑を耕している農民はいるだろう、と予測して、カメラを持って外に出てみました。完全防暑で出かけたのですが、10分も歩くと頭がボーッとしてきて、これはもうダメ。そうそうに引…

この水、大丈夫?

最近の私の1日は、水運びから始まります。農民たちは今が1年で一番水が欲しいときなので、給水車が毎日やって来るのです。あんなに大量の水を汲み上げて、よくなくならないものだと感心するのですが、招賢の町に下りた谷からポンプで汲み上げています。毎朝8…

地味花

水のない黄土高原ですが、雑草だけは元気です。注意してみると、地味で小さな花をつけている雑草がたくさんあります。日本では見たことがない花もありますが、概して背丈の低い、花がとても小さいものが多いですね。棗の花もあるかないかわからないほど小さ…

勝手に転載

今日は繋がりがいいので、“ネットはしご”をしていたら、思わずニッコリするような記事に出会いました。 勝手に転載します。 *******************「51年目のスイッチ」弁護士 高山俊吉 6月11日の新宿中央公園からのデモは長丁場でしたね。…

『黄土地上来了日本人』

こちらもご紹介が遅くなりましたが、私の本は、3月30日に「東京大学東洋文化研究所附属東洋学研究情報センター」という長たらしい名前のところから刊行されました。700部作って、そのうちの500部ほどが国内外の図書館、大学、個人等に寄贈されます。私には10…

降りません。

5月9日に、今年になって初めての雨らしい雨が降ったと書きましたが、以降、やっぱり降らないのです。9日に降った雨もたいした量ではなかったし、そろそろ1年の半分になるというのに、いったい天の采配はどうなっているのでしょう?畑に行っても、ほとんど更…

最後の選択

高老人の埋葬はまた暗い話になるので、もう止めておくつもりでした。しかし、遠く離れた日本で、じいちゃんの死を心から悼んでくれる人がきっとたくさんいらっしゃるに違いないと思って、黄土高原のある“名もなき”村の、ある“名もなき”農民の死について、や…

北京だよ、おっかさん。

昨夜8時頃、北京に到着しました。日本から友人がやってきたので、3月末に刊行された『黄土地上来了日本人−中国山西省 三光政策村的記憶』(黄色い大地に日本人がやって来た−中国山西省 三光政策の村の記憶)を持ってきてもらったのです。322Pあるため、一冊…

じいちゃんのために最後にできること

じいちゃんは7、8年前に賀家湾に引っ越してきた人で、もともとはここから歩いて1時間くらいの大長という村の出身です。なぜ引っ越してきたのかとか、家族はどうなっているのかということは、これまで一度も聞いたことがありませんでした。とにかくまったく言…

哀悼 高振徳老人

連日の黄砂が吹き止まぬ昨日午後、賀家湾で77歳の老人が亡くなりました。自殺です。今日の午後、歳紙がかかげられていたあたりを歩いてみたのですが、風が強くて取り外されていたようです。それで通りがかった高振徳老人の部屋を久しぶりに訪ねてみるともぬ…

降りました。

今年になって初めての雨らしい雨がようやく降りました。今日は朝からシトシト降り続き、この写真を撮った午後7時半で、桶にたまった水を見ると、5ミリくらいでしょうか。こういうシトシト雨は地面に吸収されて井戸にはたまりませんが、それでもバケツに3杯く…