2009-01-01から1年間の記事一覧

改改ばあちゃん 最終編

7時に出霊(出棺)ということで、6時半に外に出たのですが、外は満月でものすごく明るく、懐中電灯は持ちませんでした。私が行くと、ばあちゃんの家の庭には煌々と明かりが灯り、村人の到着を待つばかりとなっていました。これらの準備はすべて前夜のうちに…

改改ばあちゃん PART3

9時にみんなで朝ごはんを食べて、昨日の現場に向かいました。何としてもじいちゃんの骨を探し出さなくてはなりません。人数が4人ほど増えて、新しい墓とふた手に分かれて作業開始です。昨日は3つ、それらしき所を掘ったのですが全部ハズレて今日はまた新しい…

改改ばあちゃん PART2

(*「まったく暗くはありませんよ」というコメントもいただきましたし、そもそも村人は少しも暗くないので、続きです。)今朝ばあちゃんの家に行ってみたら、5、6人の人たちがかたづけものなどしていて、カンの上に新しく布団を持込んで寝ている人がいまし…

さよなら 改改ばあちゃん

今度のところに引っ越してから、なつめの散歩はいつも山の上へ行きます。前は谷筋に家があったので、谷の方にもよく行きました。今日は何となく気が変わって久しぶりに谷へ下りてみました。引っ越して以来、初めてのことです。そして戻り道で、改改(ガイガ…

集 その2

招賢でも5日に1度市が開かれます。磧口と比べれば、ずっとずっと小さな規模ですが、私も村にいるときはだいたい毎回行って食糧を仕入れます。賀家湾からは近い(往復1時間)ので、老人たちもしょっちゅうヒマつぶしに出かけます。この地域ではどこに行っても…

大葬儀

きのうは冬至でしたが、こちらでは冬至というのは、先祖の墓参りをする日です。だいたいお昼前後の時間帯にちょっとしたお供え物を持って山に登り、先祖の墓に詣でます。町に出て行った息子たちが帰ってきている家もあり、山のあちこちでバチバチと賑やかに…

よだかの涙

みなさん、ナンマツ君のためにいろいろ気を遣ってくださってありがとうございます。思えばナンマツ君も幸せモノです。私もこの地に暮らして4年半になり、それなりにいろいろ学んだことも多く、今回の結末は、実は当初から予想していたことのひとつでした。…

その後のナンマツ君

ナンマツ君が渾身の力をふりしぼって奇跡のように立ち上がったのは、4日の夕方でした。しかしどうやらそのときにまた足を傷めたらしく、翌日も翌々日も彼は同じ場所から一歩も動かずにじっと座っていました。それでもそれまでと変わらず元気そうで、ご飯もよ…

余波

(*しばらくネットが繋がりませんでした) 私が今いる「麒麟農家楽」というのは、もともとは民宿だったのですが、今回は様子が変わっていました。赤いトレーナーを着たたくさんの若い人たちが借り切っていて、庭に停まっているのは、北京ナンバーと山西ナン…

「市」のことは中国語では「集」(ジー)といいますが、なるほどわかり易い表現ですね。磧口では5日に1度市がたち、対岸の陝西省からもお客さんが集まってきます。もともとが“黄河の渡し”で栄えた商業の町なので、今も比較的大きな市がたつところです。買い…

がんばれナンマツ君!PART2

遥かとつ国より、ナンマツ君へのはげましのお言葉ありがとうございます。ナンマツ君はあれからも自らリハビリに励んでいるようで、毎日行く度に5mとか10m移動しているのです。しかも、少しでも風がよけられるところ、少しでも日当たりがいいところを目指し…

がんばれナンマツ君!

西山上のばあちゃんの埋葬が終わって磧口に戻った22日午後、なつめの散歩に出かけると、道端に1匹の大きな犬が蹲っていました。生きているのか死んでいるのかよくわからないような状態で、恐らく何かの病気だろうと思い、私もあまり近づきませんでした。夜間…

風邪をひきました。

みなさん、たくさんのお悔やみをいただきありがとうございます。ばあちゃんもきっと草葉の陰で喜んでいることと思います。私はこのところ氷点下の屋外にいる時間が長かったので、ようやく風邪をひきまして休養中です。運よくちょうど李家山の馬ロンフォアの…

黄河の流れを見つめて

19日に西山上の李俊花ばあちゃんが亡くなったという連絡があり、急遽20日に磧口に来ました。ばあちゃんは、私がそもそもこの地に住み着くようになったきっかけを作ってくれた陳老人の連れ合いで、しばらくご無沙汰していて、どうしているかなぁと気になって…

太行山脈

いい写真を撮ってやろうと、身構えているとやっぱりダメですね。その後、曇りの日があり、晴れれば晴れたで、頭の真上は青いのに、前方は360度どこを見ても煙ってしまって、けっきょく14日が一番クリアに晴れたようです。昨日は三脚を担いで登ってみたのです…

“人類遺産”

今日はきのうほどギラギラ天気ではなかったので、オートでもけっこういけました。なかなか壮大な眺めでしょう。これだけ降ることは滅多にないそうで、こんな雪景色の写真は貴重なものになるかも。 と思って、ゴム長と杖(といっても単なる木の枝)1本で、賀…

雪景色どうやって撮るの〜!?

今日は晴天のため、ますますもって思うような写真が撮れません。それに、けっこう気温が上がって、ものすごい勢いで水蒸気が蒸発するから、遠くの山はかすんでいました。それでも近所の人が杖を貸してくれたので、ピッケル代わりにしてみると、なかなか調子…

黄土高原に雪が降る

予報では3日間降り続くはずでしたが、実際に降ったのは1日半で(離石は降ったのかも?)、今日の夕方には青空が広がってきました。積雪20センチです。そもそも地面がまだそれほど冷たくなっていないので、どうやらじきに溶けそうです。気温も−3、4℃で寒くは…

羊の食べ残し

さていよいよ火入れです。まずは新聞紙を1枚の半分に破って入れ、その上に豆殻を詰めました。ある程度の時間燃えてくれないと石炭に火が移らないので、かなりギューギューに詰め、ライターで新聞紙に点火。確実に火が点いたことを確認してから蓋をしてしばら…

豆殻

まだまだ私の冬支度は続きます。 食糧をいくら備蓄しようと、−20℃になるこの地で一番肝心なのは、どうやって暖房するかに尽きます。去年は800ワットの首振り電気ストーブで乗り切ったのですが(最も一番寒い時期1ヵ月は帰国していました)、時に室温3℃という…

切干カボチャ

さっそく“専門家”にお伺いをたててみたのですが、大きく意見が分かれて、「危険!」という人と、「不怕!」(だいじょうぶ)という人がいて、これはもう埒があかないので、けっきょくこの地の風習に従って落ちてから考えることにしました。寝る位置だけはず…

崩落!

ゆうべ11時半頃、ドドーッ!とものすごい音響と共に、后ヤオの壁の一部が崩落しました。なつめがビックリして飛び出てきましたが、来たときから少し剥れていたし、数日前からパラパラと土が落ちる前兆音がしていたので、私はそのうちに崩れるだろうなと思っ…

突撃ラッパ

前回、「すっかり秋の色に変わった」と、間の抜けたことを書いてしまいましたが、その翌日にちょっと雨が降り、その翌日から急に寒くなりました。離石の天気予報では、今日の最低気温は−8℃、明日の最高気温は2℃だそうですが、賀家湾は離石よりずっと高いので…

できたワンッ!

棗はとても開葉が遅い木なのですが、では落葉も遅いかというとそんなことはなくて、収穫の時期が済むと、ちょっとした風だけでもあっという間に葉をふるい落としてしまいます。まだ緑色をした葉が、多くは葉柄とともに落ちてしまうのです。まだそれほど寒く…

ロープの妙技

今は粟の収穫がほぼ終わって、大豆の収穫に忙しい毎日です。大豆は換金作物で、今年は1キロが4元だそうです。ちょっと多い家で100キロくらい。若夫婦が他人の畑まで作っていて200キロ程度でしょうか?山の畑から担ぎ下ろして、庭いっぱいに広げて特殊な道具…

落ち葉かき

昨日一昨日と風が強く、庭に木の葉がいっぱいに散らばったので落ち葉かきをしました。どうです、焼き芋ができるくらいあるでしょう?ウチの庭にも棗の古木が1本あり、屋根の上にも大家さんの畑があって、何本かの棗の木があるので、けっこうな量になるのです…

紅い棗

東北から帰って以降、あまりはっきりした天気ではなかったのですが、昨日今日と、見事な青空が広がりました。暑くなく、寒くなく、高原の散歩には1年で1番いい季節です。 山の畑にはまだ棗の実が残っている木もありますが、これはほとんどが人手がなくて放置…

なつめは、ごきげん!

こんな感じでオート三輪で棗を集めに来ます。右側のおばちゃんは、この大きな袋に3つで80元ほどを受け取っていました。ほんとうに悲しくなるほど安いです。少し乾燥させてから売ると、値段も順々に上がって来るので、今は売らないという人もいます。石炭はど…

収穫の秋始まる

あれやこれやあって、ゆっくりパソコンの前に座ることもできず、すっかりご無沙汰してしまいましたが、ともかく、村はいま、収穫の秋を迎えています。棗の収穫は無事終了しました。3年ぶりの豊作ですが、おかげで1Kgが1元という安値です。つまり、仲買人に10…

旧満鉄職員住宅

21日に生徒たちが大連にやって来て、瀋陽→東港→丹東→大連へ戻ってきました。あす朝の飛行機で日本に帰ります。ほんとうにあっという間の旅でしたが、事故もトラブルもなく無事に終了の予定です。今日は一日自由時間で、私も取り壊しが始まっている旧“日本人…