切干カボチャ

さっそく“専門家”にお伺いをたててみたのですが、大きく意見が分かれて、「危険!」という人と、「不怕!」(だいじょうぶ)という人がいて、これはもう埒があかないので、けっきょくこの地の風習に従って落ちてから考えることにしました。寝る位置だけはずらすことにしましたが、いきなりドガッ!ということもないでしょう。何らかの“前兆”というものがあるはずです。

それで私は、亀裂はあまり見ないことにして、村人にならって冬支度に精を出しています。というのも、最近はネットで離石の天気予報を毎日見ているのですが、なんとっ!来週の月曜には雨が降り、翌日から3日間雪が降り続くというのです。14日などは、−7℃〜−20℃という恐ろしい数字が並んでいます。その後も最高気温はマイナスで、つまり当分の間“陸の孤島”状態が続くということを意味します(積雪があると山道は危険で歩けません)。この天気予報はよく当たるので、とにかく明日明後日の2日間の間に必要なものを取り揃えなくてはなりません。

幸い棗は干しあがりました。切り干し大根もできたし、ハリハリ漬けもまあまあの味に仕上がりました。米は10kg買ったばかりだし、水も甕にいっぱいにしたし、なつめが食べるさつまいもも一山あるのでOK。牛乳と卵も十分。あと、9月に行った大連で買った乾燥海産物がたくさんあるので、なんとか1ヵ月くらいの“籠城”はできそうです。そうそう、ろうそくを買っておかねば。

もうひとつ、部屋に巨大なかぼちゃがゴロゴロしていてじゃまなので、今日は切干カボチャなるものに挑戦してみました。こちらのカボチャは形状も大きさもラグビーボールくらいあって(日本型のものもあり)、そんなのをもらってもひとりではどうやって食べればいいのかわかりません。煮物にすれば必ず半分は腐らせてしまうし、ピクルスを作るには入れ物がないし、やはり切干にするのが一番合理的なようです。

切干カボチャというのは初めてやってみましたが、やっぱりカボチャって甘いんですね。ミツバチがうんと集まってきました。大根のときは、ハエばかり寄ってきて、ミツバチなんて見ませんでしたが。不思議ですね、どうしてわかるんでしょう?

これでカボチャが3つほどかたづき、土間もちょっと掃除してヤレヤレと思っていたら、夕方じいちゃんがまたまたこんな巨大カボチャを持込んで来ました。「うぁ〜!じいちゃん、もういらんいらん!」「アイヤァー、来年食べればいいから」。
これはもうなつめのおもちゃがわりに、しばらくころがしておきましょう。

(11月6日)