ロープの妙技

今は粟の収穫がほぼ終わって、大豆の収穫に忙しい毎日です。大豆は換金作物で、今年は1キロが4元だそうです。ちょっと多い家で100キロくらい。若夫婦が他人の畑まで作っていて200キロ程度でしょうか?山の畑から担ぎ下ろして、庭いっぱいに広げて特殊な道具(これは次回に)を使ってたたいて豆を落します。今はそのパタンパタンという音が村中に響き渡っています。

去年も同じ時期に同じことを書いたと思うのですが、私はこの作物を担ぎ下ろすときに使うロープの妙技に感心することしきりなのです。まったく1本のロープだけで、時には1枚の布も使いますが、これで普通は女性や老人でも20キロ程度、若い男性だと50キロ以上を担ぎ上げます。

朝の10時頃に畑の入り口で待っていると、次から次へと小山のような大豆を担いで村人たちが山から下りてきます。これから朝ごはんを食べて、庭で作業をして、夕方にまた畑に出て作物を下ろすという日々です。

ところで、写真をごらんになって不思議に思われませんか?彼らはなぜか“野良着”というものを着ないのです。ブレザーや背広や革ジャンなど、どちらかというと“よそ行き”といってもいいようないい服を着て農作業をするのです。謎です。

(10月22日)