胡同巡り

またぞろ先週ホーチミンから戻ったのですが、寒すぎてウチに戻れず、北京に滞留しています。東京では、40数年ぶりに−4℃を記録したとかでニュースになっているようですが、最高が−4℃なら御の字という地に頑張って戻っても、暖房は小さな電気ストーブひとつ、根性で耐えていても脳の血管がブチ切れるのではないかという不安があって、なかなか帰れないでいるのです。半年前、アンコールワットでせっかく拾った命ですから、大切にしないとね。

偶然泊まったホテルですが(いつもの七天および錦江ホテルはアプリで予約することができ、近年はもっぱらその線でホテルをとっていますが、外国人の私にとって、飛び込みで適当に、というのは、今やとても難しくなっています)、このホテルのすぐ向かい側から、胡同(フートン)がダーッと拡がっていて、予期していなかったことだからもう毎日嬉々として胡同巡りをしています。




とにかく樹木が多くて、夏場はどんなに快適かとしのばれます。北京はそんなに樹木が茂る気候ではないと思うのですが、多分住民たちが心をこめて育てて来た結果ではないかと思うのですが。。。


電気メーターもこんな感じになります。


わかりづらいですが、これは床屋さん。覗き込んだらちょうどチョキチョキやってるところでした。


お菓子やタバコなど売ってる店。


法華寺と書いてありましたが、中には寺らしき痕跡は何もなくて、フツーに人が暮らしていました。


胡同でありがたいのは、あちこちにトイレがあること。胡同の家屋にはトイレがないのでみな外の共同トイレを使います。以前は、だだっ広い床に、ボコボコッと穴が開いているだけでしたが、ここはみな新しいトイレで、腰くらいの仕切りもありました。毎日ここにしゃがんでは、「今夜のおかず何にする?」「子どもの成績が……」「ウチの亭主がね。。。」というような会話が交わされるんでしょうね。胡同の“醍醐味”ともいえるシチュエーションではないかと思います。


トイレ掃除のおばさんの車。



犬を見ると否応なく顔が綻んでしまう私です。





路地が狭いので、こんなミニカーが活躍していました。みな電動車です。


すでにお気づきのことと思いますが、北京の空は青いのです。なんでも、今年は石炭を焚くのを禁止したとか。じゃあ、私が今泊まっているホテルの暖房は、石油なんだろうか?いずれにしろ、何から何まで、“国家規模”でモノゴトが動いてゆくのが中国です。

私もいつまでものんびり胡同巡りなんかしてないで、そろそろ村に戻らなければなりません。今年の春節は2月16日で、すでに1か月を切っているので、列車の切符もどんどん取りづらくなるのです。しかし、帰っても寒い。途中で太原か、近郊の町か、きっとどこかで寄り道をすると思います。