ひたすら暑いだけの日々


今が一年で一番暑い時期ですが、暑いのなんのって、今年はまた特別に暑いです。私が日本から持ってきてミニ菜園に播いた、ネギとミズナと青じそは、せっかく発芽したのですが、カンカン照りの陽射しのために、みな枯死してしまいました。こんなのは初めてのことです。ご当地産のキュウリとレタスの苗だけが頑張って生き残っています。電線に止まってるスズメやツバメやジョービタキや、空飛んでるカササギやヤツガシラやカッコーなどなどが、なぜ焼き鳥にならないのかほんとうに不思議です。

統計上は30℃前後で推移していますが、そんなのは百葉箱の中で測ったもので、私の部屋の前で測れば、50℃は一気に振りきるに決まっているし、この間はデジタル温度計がブチ壊れて118℃を表示していました。以降もう測らないことにしています。時計まで壊れて36時なんて出るようになったら困るので。


だからもう廟diaoどころではありません。自殺行為です。外にあるトイレに行くだけでもめまいがするほど。いまは一日中部屋の中にいるより他ないのです。でも昨日はまるまる一日停電で、退屈の極致を体験しました。チビなつも、焼け死んでしまいそうなので、日中は部屋の中に入れています。部屋の中は現在21℃、夜には18℃になります。先週ようやくストーブをしまいました。

部屋の中は快適ではありますが、悩ましいのは、ハエがやかましくて、イライラがつのることこの上ないです。だいたいハエが大きい。日本のハエの4、5倍はあって、部屋の中に侵入してくると、なぜか止まるということがなくて、ブインブインとずーっと飛び続けるのです。ハエ取りリボンも5本ぶら下げてあるのですが、しょっちゅうそれにひっかかるのは私です。それほどの粘着力がなくて、一旦捉まったハエも振りきって逃げます。低空飛行するのをなつが追いかけるので、部屋中に土埃をたてます。ときどきバクッ!と捉まえます。殺虫剤を噴霧したいのですが、ヤオトンは通風性がないので、シューッと一吹きすると、いつまでたってもその臭いが抜けず、気持ち悪くなるのです。4、5年前に日本製アース殺虫剤を持ち込もうとしたのですが、空港でアウト。昔はよかったのですがね、今は禁制品です。

この暑さは当分続きそうです。雨らしい雨がずっと降ってないので、粟などの主作物の種まきがまだ済んでいません。恵みの雨はいったいいつ降るのか?給水車の“水戦争”は、この時期恒例で、これに巻き込まれるのが私はほんと〜〜〜にイヤです。ふだんは仲の良い農民たちも、それぞれ欲望を剥き出しにして、バケツ一杯の水を奪い合います。日本人の私に廻って来る水は、ほんのお情け程度、時にはまったく得られない日もあります。

離石のホテルに避暑しようかとも考えるのですが、そうなるとせっかく育ったキュウリとレタスをダメにしてしまうし、なつの面倒を看てくれる人を探さなければならないし、第一お金がかかるし、ああ、ザーッ!とひと雨降ってほしい、というのがいまの私のささやかな望みです。



離石から招賢に戻るバスの中から。この程度の事故はそれほど珍しくありません。多分人は死んでない。