されどカレー

最後に残っていた(残してあった)カレールーで、今日はカレーを作りました。中国でもカレーは人気食品のひとつになりつつあって、海岸部はもちろんのこと、太原まで行くと、大きなスーパーでは、ルーがだいたい棚に並んでいます。離石でも見たことはありますが、まだまだ定番には遠いようです。ハウスとたしかもうひとつのブランドがあったと思うのですが、合弁会社です。なぜかケンタのメニューにもあります。2年ほど前から、ご飯メニューが何点か出ているのです。マックは離石にはないので知りません。ちなみに、おなじみの日本食品としては、キューピーマヨネーズをよく見ます。これももちろん合弁会社で、離石でも手に入りますが、日本のものよりずっと高いです。調味料系というのはこの2点でしょうか。


さて、材料はきのう招賢で買ってきました。これはエリンギですよね。ここ1年ほど前から時々見かけるようになりました。でも村人は買わないでしょう。すべて四川や甘粛から来る炭鉱労働者向けです。日本に帰っても滅多に料理をしない(なぜなら、私の寓居にはガスがない。当然風呂もない)私は、自分で買って料理するのは初めてです。結果、カレー向きではないことがわかりましたが、でも、ダメというわけでもありませんね。豆腐は量り売りで、1斤(500g)で4元ほど。日本のものよりずっと水分が少ないので、しっかりボリュームがあります。このふたつは、小さめのサイコロに切って放り込みました。


このトマトピューレは、なんとおととし自分で作ったもので、ビンの蓋を開けてみたら、上部はカビですっかり白くなっていましたが、そこだけ捨てて、もう一度フライパンで煮詰めてみたら大丈夫そうです。万が一のことも考えて大さじ3杯くらいにしておきました。この唐辛子は、四川唐辛子といって、小さいけれど特別に辛い品種です。3つ入れましたが、けっきょく最後には出しました。やっぱり超辛いです。


あるものは何でも放り込めるのがカレーのありがたいところで、残り物もかたづきますね。去年の干しリンゴと切り干し大根が残っていたので入れました。もちろん自家製です。何年か前に大連で買った乾燥わかめがあったので、ま、何でもいいやと思って入れました。バナナがあったのでそれも。それから、棗を10個ほど入れました。マンゴー100%ジュースというのがあったので、それもコップに1杯ほど。ビン詰めのショーガ汁があったのでそれも少々。あとは、炒めた玉ねぎ3個分とレタスを1株。

で、ここまで来て、ハタと困ったことに気がついたのです。肉けが何もないので、スープストックというのは必需品です。ところが、純和食人間の私は滅多に使うこともないので、切らしていることをすっかり忘れていたのです。それで仕方なく、かつおだしの素を振り入れました。あと塩を小さじ1杯。

さて、これらのものをぐつぐつ煮ると、どんな香りが漂ってくるかというと、みなさんも想像ができますね。そうなんです、味噌を入れる前の味噌汁の匂いです。それに+フルーツの甘〜い香り。こんなもん、食べられるんだろうか?しかしもちろん廃棄するなんてことは万に一つも考えません。最後の貴重なカレールーを割り込んで入れました。

それから煮込むこと20分。まあ、ルーを入れた限りは、いちおうカレーの匂いもするし、あすあさってには味も落ち着いてくることでしょう。これはごはんよりも、うどんを打って、カレーうどんにして食べたらいけるのではないか、などと考えながら、先ほど食しました。まあ、なんとか。しかしこれをこの先、1日2回食べても5日間は食べ続けなければならないのは、なかなか辛いところがあります。

ということで、本日は超ドメスティックな話題でお茶を濁しました。
そうそう、参考までに。玉ねぎ大玉3個、エリンギ3本、レタス1株、トーフ、それから卵を8個買って20元(400円ほど)でした。