おまけエピソードあれこれ



その1. 私が今回利用したのは、マレーシアに本拠を置く、LCCAir Asia X (国内線は Air Asia )です。最近はLCCの路線がぐっと増えたので、私としては大いに助かります。なんといっても安いのです。関空からクアラルンプールまで往復で31,250円でした。距離がどのくらいあるかわかりませんが、6時間半。上海ー関空だと、場合によっては2時間を切るので、かなり遠いところまで行ったことになります。なにしろ、もうちょっとで赤道ですからね。1枚目の写真が国内線。後方に付いているこのおっさんが CEO のなんとかいうおっさんです。 2枚目は、白でXと書いてある上に Air Asia のロゴ。ちょっとぼやけていますが、中央部にマラッカ海峡が見えます。

LCC の名前は聞いても、実際に利用したことがない方が多いと思うので、ちょっとあれこれ書いてみます。私はこれまでに3つの航空会社を利用したことがありますが、 Air Asia X(エックス)は、とにかく何から何までオンラインで事が進行します。まず航空券の購入からして、基本的には代理店を通さず、すべてネットによる直買いです。

託送荷物は、普通はだいたい20キロまで無料ですが、ここはすべて有料。しかも前もってネット上で予約して料金を振り込みます。機内持ち込み分は無料で、ひとり7キロ+ハンドバッグかパソコンバッグ1個。私は機内持ち込みだけでした。座席も、自分で希望する場合は変更料が必要。私は行くときは席がかなり空いていて、3人掛けでひとり横になれましたが、やっぱり眠れませんでした。エアバスなので、機体は大きいです。


飲食物はすべて有料で、ネット予約しますが、これらはその場でも購入できます。そんなに高くはありません。私が買ったこのセットで1,000円ほど。オーストラリアのワインでしたが、けっこういけました。食事メニューも割合に豊富で、自分が食べたい時に注文できます。水も有料です。

Air Asia は他に売りに来たのは、酒や香水などの免税品だけでしたが、中国の春秋航空では、いろんなものを売りに来ます。小型の家電とか、マフラーとか、本とか売りに来ました。

LCCの最大の難点は時間帯です。真夜中や早朝に発着する便が圧倒的に多く、今回は、クアラルンプールに朝5時半に着き、戻りの関空には午後10時過ぎに到着しました。しかしそんなことは私にとっては大したことではなく、これからももっぱらLCCを使う予定。

最後、日本から中国に戻る便は、春秋航空関空西安を使いました。西安から村までは、北京からよりもずっと近くて便利なのです。春秋航空の託送荷物は10キロまで無料。私は15キロあったので、5キロ分3000なんぼを、やはりオンラインで支払いました。すべからくこんな感じです。春秋航空の国内線には、立ち席(バーに身体を固定する形式みたいです。中国国内には1時間前後の路線が多いので、合理的といえば合理的。。。かも)もあるそうです。



その2. 中華街の本屋さんで。小さな店だったのですが、日本作家のものがたくさん並んでいて少し驚きました。村上春樹大江健三郎太宰治芥川龍之介などなど、どんな人が買ってゆくのか気になりますね。三島の『憂国』は、最近中国の女性作家がここから一部盗作したことで話題になったので並んでいるのでしょう。なかなか商魂たくましいです。


その3. 最近村を離れると、どこへ行ってもタバコを吸えるところがないのでやや困惑するのですが、マレーシアはイスラム教を国教としている国なので、実に徹底しています。これは駅のホームで見たものですが、違反するとなんと、RM10,000、つまり日本円にして30万円ほどです。あるいはあるいは、なんと2年間の刑務所入り!実をいうと、少なくとも私が滞在していた間、私は一度もタバコを吸っている人を見たことがなかったのです。そんなにじっと観察していたわけではありませんが。そもそもコンビニや小売店に行っても、タバコというものを売っていません。おかげさまで私も禁煙することができました。やればできるじゃん!


その4.こういうけったいなものを中華街で見つけました。フィッシュスパと看板が出ていましたが、水槽に足を浸すと間髪を置かず、このピラニアの親戚みたいな魚がドーッと寄って来て、あちこちつつきまわすのです。足の角質を食べるのではないかと思うのですが、店の人はつつくだけだといっていました。最初は痛いというか、不気味な恐怖感を感じて思わず足をひっこめてしまうのですが、しばらくして慣れてくると、なんだか足裏マッサージみたいな感じで、なかなか悪くないな、少し連れて帰って、繁殖させて、自分用の小型プールでも作って遊びたいな、などと考えてしまうのです。でも、帰って来て職場の同僚にいったら、日本にもあるといっていましたが、ほんとうでしょうか?

その5.関空に真夜中に着いたのですが、梅田行のバスが午前2時まであります。需要におされて最近走るようになったようです。私はこれで梅田まで出て、ファストフード店でしばらく時間を潰して、5時の始発で松本に向かいました。そりゃぁ歳が歳ですから疲れますよ。いつまでもつかです。

で、関空に戻る便の隣に座っていた人が50才くらいに見えたインドネシアの人で、なんとか中国語が通じました。家族3人で10日間の日本旅行だそうです。その彼らが空港のベンチに座ったままなので、何か困ったことがありますか?と声をかけたら、彼らはなんと、朝まで待って、国内線に乗り換えて札幌に行くんだそうです。やっぱり北海道が憧れみたいですね。

もうひと組ベンチで休んでいたカップルと話をしたのですが、彼らもインドネシア人で、朝になったら天王寺に出て、そこからインドネシア人がよく泊まっている民宿のようなところに行くといっていました。友達がいるそうです。初めての日本ですが、すでにいろんな情報を持っているようで驚きました。それでもちょっとお手伝いをしてあげたのですが、別れ際(私は2時のバスに乗った)に遠くから走って来て、お国から持参したチーク材で作ったキーホルダーをくれました。もちろん何もいらなかったのですが、彼らにとって、日本で初めて口をきいた日本人が“親切な人”だったのを喜んでくれた印として、ありがたく受け取りました。あ、ちなみに、このフライトに乗っていた日本人は、もしかしたら私だけです。通関のときにわかりますから。

この深夜バスの停留所で、あれこれ荷物の整理やらしている青年がいました。聞いてみるとまだ高校生だそうで、つい最近始めたバイトだといっていました。電子翻訳器などという便利なものを駆使する若いガードマンもいたりして、外国人、とりわけアジアからの観光客が増え、こんなところにも雇用があるのだなぁと知りました。深夜の空港で、いろんな光景を見ることができました。