三つ巴の戦い

三つ巴といっても、日中韓でも日米中でもないですよ。我が家の庭先でつい最近珍しい戦いを目撃したのです。なにしろ突然のことだったし、空中戦なので的確な写真が撮れなかったのですが;


私がいまいるヤオトンには部屋が4つあって、左側の2つは無住というか、もう人が住める状態ではありません。なにしろすでに100年以上経っているそうで、修理することもできないようです。この写真の右側に、以前賀家湾小学校の先生をしていたシュエ夫妻が住んでいて、その右側が私の部屋です。


これが、私の部屋から見た庭。ここで1週間ほど前に、それはそれはすさまじい戦いが繰り広げられたのです。

1枚目の写真の右側の部屋に、ツバメの家族が暮らしていることは以前お伝えしました。ヒナもすっかり大きくなって、毎日賑やかに、仲睦まじく暮らしていたのですが、そこに侵入者、イエ侵入鳥が出現したのです。スズメです。

私が部屋にいたら、突然「チチチッ!」「ジージージーッ!」「バサバサッ!」「チッチッッ!」と、ただならぬ鳥の鳴き声と羽音がして、外に飛び出してみても、一瞬何事か判断できなかったのですが、じきにそれは、三つ巴の縄張り争いであることがわかりました。


中央左寄りにスズメが1羽止まっていて、両サイドにツバメが飛んでいるのがおわかりでしょうか。



で、どうやらこのツバメのお宿をスズメが乗っ取ろうとしているようなんです。ツバメが追い払おうとしてビューンビューンと攻撃をかけるのですが、スズメってけっこう図太いんですね。素知らぬ顔でツバメのお宿の入り口に座り込んで平然としているのですが、そこにジョウビタキも参戦してきたのです。1枚目の写真の左側の部屋に、ジョウビタキのオスが出入りするのは何度か見ているのですが、メスがいるのかどうかは、いまだに確認できていません。とにかく、ジョウビタキもスズメを侵入鳥と理解したようで、追い払おうとするのですが、私が見た限りでは、スズメはツバメの部屋を狙っていて、ジョウビタキの部屋には関心を示していません。ということはつまり、援軍なんでしょうか?お隣同士のよしみで、ツバメに力を貸そうとしていたのでしょうか?

とにかく、とてもじゃないけど、写真なんか撮れませんでしたが、激しい戦いでした。けっきょく最後にはスズメは降参して出てゆきましたが、あのずうずうしさでは、次の機会を待ち構えているような気がします。私が庭の隅にしょっちゅう米を撒いておくので、よけいにスズメがやってくるのかもしれません。とにかく、鳥に限りませんが、生き物たちの世界というのは、つぶさに観察しているとほんとうにおもしろいですね。ここのところ部屋にネズミが出没するようになったのは困ったものですが。


クロは、門が開いているといつの間にやら入って来て、こんな感じでくつろいでいます。お隣さんが犬好きじゃないし、それでなくても私は飼うことはできないので、ごはんもいつも門の外であげていて、部屋にも絶対入れないようにしているのですが、“maotouyingばあさんの家の住人(犬)”になりたいという思いが、後姿からもひしひしと伝わってきますね。

*2枚目の写真ですが、左端は野菜を保管しておくムロ、真ん中が石臼(今は使っていない)右端は井戸です(底にヒビが入って使えない)。右手寄りに青いものが少し見えますが、晋劇の舞台がある文化広場の屋根。中央の樹木2本は、左側が桃、右側は棗です。棗は開葉が非常に遅く、ようやく開いたところで、まだ緑が濃くなっていません。クロの前に映っているのがバケツですが、ブリキ製でけっこう重いのです。しかし、井戸に下ろして水をくみ上げるには、重さがないと水の中まで下がってゆかないし、形も筒形がいいのです。つまり、普通のブラスチックのバケツの方が使いやすそうなのですが、ダメなんです。こんなことも、実際に暮らしてみないとわからないものですね。