拉卜楞紅石国際青年旅舎

最後に、旅のデータを少しご紹介しておきます。

「蘭州站」(西駅も東駅もありますが、北京から到着するのはここ)から1路(他にもたくさんありますが、1路が頻発)のバスに乗ると、「西関什子」「西湖公園」を通ります。蘭州の公共バスはいずれも1元。おつりは出ません。


「蘭州站」のハス向かいに長距離バスターミナルがあって、ここから西安成都重慶、銀川などへ行くバスがあります。敦煌行きも1日に1本あって、260元。ほとんどが夜行寝台バスですが、女性のひとり旅にはあまりお勧めしません。また、西安-夏河間には、週に3便、飛行機が飛んでいるようです。

夏河へ行くには、111路、129路で終点の「汽車南站」へ。蘭州站からだと111路(西湖公園も通る)。現在、市内は地下鉄工事の真っ最中で渋滞がひどく、1時間以上かかります。ここから、朝7:30、8:30、午後2:00、3:00の4本出ていますが、夏場は時間が変わる可能性もあります。便数が増えるのではないでしょうか。当日は席がない可能性があるので、前日に購入されることをお勧めします。2日前に行ってもたぶん売ってくれません。バスによってやや料金はことなりますが、75元くらい。約240キロで3時間。トイレ休憩あり。


途中に「臨夏」という回族自治州があって、そこまでのバスはそれぞれ頻発しているので、ここを経由して往復することも可能。なんだかモスクだらけの町で、なかなかおもしろそうなところです。食べ物もきっと安くておいしいと思います。

夏河のバスターミナルを出て、右手にまっすぐ歩いて20分くらいでラプラン寺に突き当たります。寺の中に入るには入場料30元。外周でマニ車を回して“巡礼”するのはタダ。


ラプラン寺に突き当たったところを左に折れて3分で川沿いの道に出るので、そこをまた左に折れて1分の位置に、国際YHの「拉卜楞紅石国際青年旅舎」があります。ここはほんとうに気持ちのいい、清潔なYHで、若い人、年寄でもお金のない方にはお勧めです。私が行った時も、個室に泊まるつもりだったけれど、老板娘が、「今はお客さんも少ないから、ドミトリーに泊まったら?他には誰も入れないようにするから」といってくれて、1泊50元のドミにずっとひとりで入っていました。個室は120元から180元。ただ、あまりベッド数がないので、夏場は予約を入れておいて方が賢明です。もちろん標準語は通じます。電話番号は;0941-7123698

で、この老板娘の完瑪草も通いできているおばちゃんも敬虔なチベット仏教徒で、毎日2階で五体投地でお祈りをしています。完瑪草はつい最近、女3人テントを担いで、徒歩で2か月かけてラサまで巡礼に行ってきたそうです。彼女は30代、ひとりは50代だとか。さすがに帰りは飛行機だったのですが、冗談で「五体投地で行ったの?」と聞いたら、「10年かかる」そうです。

その他にもホテルはたくさんあって、みな比較的新しいのできれいです。ラプラン寺に行く途中の右側にある「水晶賓館」というのが、一番新しいホテルのようで、中国のガイドブックにも、人気が高くてなかなか部屋が取れないほどだと書いてありました。1泊200元前後。バスターミナルの近くにある「拉卜楞民航大酒店」がたぶん一番高級なホテルだと思います。

郎木寺に行くバスは、朝7時頃の1本しかありません。タクシーで行く人が多いので、完瑪草にいえば、うまく按配してくれます。片道でひとり100元ほどですが、今回は、向こうで4時間近く待ってもらって、往復でひとり150元でした。片道224キロあります。

夏河から蘭州に戻るバスは、朝の7:00、8:00と、午後は2:30のみ。これも現地で確認を。四川省の方に抜けるバスも何本か出ています。郎木寺にも宿はたくさんあるので、問題ないでしょう。ただ、民宿っぽいものが多いので、泊まる前に部屋を見せてもらって、水廻りなど確かめた方が賢明です。また、高度があるので、朝夕は冷え込みます。服装の準備を。

私は中国のネットで見つけたのですが、あとで探してみると、「地球の歩き方」にも紹介されているようですね。完瑪草もときどき日本人が来るといっていました。そろそろ夏休みも近づいてきましたが、今回私が旅したコースは、特に若い方にお勧めです。でも、あの本は、必要なデータだけメモして、持って旅しない方がいいと思いますよ。“地球の歩き方”は、いろいろ迷いながら、失敗もたびたび経験して、自分の目と足で探しましょう!