蘭州到着

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甘粛省蘭州です。昨夜9時前に呂梁駅(離石)を出て、ちょうど11時間ほどで到着しました。北京発、青海省省都西寧行きの列車ですが、5月の労働節休暇の後だったので、ぎりぎりでも切符が買えました。久しぶりの夜行列車でしたが、風邪気味だったこともあって、ほとんど眠れませんでした。10時になると消灯されてしまうので、ひたすら列車の揺れる音に身を任せて暗闇を見つめているしかありません。もっとも、若者たちはスマホで映画なんか観いていたようです。


中国の鉄道は、1車両に一人の車掌がいて、こと細かに面倒見てくれたり、降りる駅が来ると知らせてくれたりします。


今回、夜行列車に乗ってわかったことがあるのですが、やっぱり中国人て、大きい人が多いですね。ウチの村の人たちが比較的小さいのは、やっぱり栄養が悪いからでしょうか?中国の2等の寝台列車は3段ベッドで、2階3階は天井につかえて座ることもできず厳しいです。もちろん下段から売り切れるのでよほど前でないと買えません。




到着が早かったので、ホテルにチェックインする前に、黄河の畔の公園をぶらぶらしてみました。私がこれまで見ている黄河はずっと下流山西省ですが、ここまで上流に遡っても、意外と河幅が広いのに驚きました。で、上流のせいでしょうか、水の色こそ同じですが、河畔に打ち寄せる水面は、はるかにきれいで、ゴミもまったく浮いていませんでした。磧口あたりでは上流からビニールの破片や発泡スチロールゴミなどがどんぶらこと流れてきます。




土曜日のせいもあってか、河畔の公園はおおにぎわいで、ダンスする人、太極拳をする人、家族連れで散歩する人、そして何より、子どもたちがわんさかいて、少子化の日本ではうらやましいような光景でした。



まさに今日到着したばかりですが、蘭州の第一印象は、“あか抜けている”なという感じです。甘粛省といえば、中国でももっとも貧しい省といわれている地域のひとつですし、“かつて繁栄を誇った”シルクロードの通り道ですから、なんとなくもうちょっと殺伐とした雰囲気を勝手に想像していたのですが、ぜんぜん違ってました。



黄河沿いにずーっと続いている市民公園はきれいに整備され、ゴミもほとんど落ちてなくて、行き交う人々の表情も明るくて余裕がある感じなのです。至る所できちんと管理された花壇の花々がほころび、シャレた花鉢や木道や噴水などがふんだんにちりばめられて、この公園を見ている限りは、市民の生活は豊かで落ち着いているように思えました。


そしてバス停でも、山西省と違って、人が並んでいるのです。バスが到着しても我先にと争うようなこともありません。山西省、とりわけ呂梁暮らしにすっかり慣れきってしまっていた私にとっては、これは瞠目に値することで、やっぱり限られた範囲で、“中国人は……”という言い方をしてはいけないと、重ね重ね反省することしきりです。

その上に驚いたことに、町で出会う人々は、みな標準語を話しているのです。老人でも。ときどき少数民族か、イスラム系の人々のまったく聞き取れない言葉にも出会いますが、彼らとてきっと標準語も話せるのでしょう。この是非はともかくとして、旅行者にとってはありがたいことです。

私もほんとうに狭い地域で長く暮らしてきて、所用があるとき以外に出たことがないので、まるきり“山西人”になってしまっていたんだあなぁと、つくづく思う蘭州初日でした。

☆☆彡 とにかくこの書き込みのぺージだけ開くことができて、トップへは行けないので、アップされているかどうかもわからなかったのですが、杳子さんからコメントをいただいているので、アップされていることが確認できました。

maotouying-猫頭鷹というのは、特別な意味はありません。この単語を知ったとき、「猫の頭をした鷹がフクロウとは、まったくうまいことをいうもんだ」と感心したというだけです。