ようやく、ついに、さっそく。。。

ようやく煤気が使えるようになりました。離石に器具を買いに行ったことは前に書きましたが、実はそれでも状況は変わらなかったのです。炎がものすごく小さくて、しかも5分も使っていると気持ちが悪くなる有様で、とても使えるものではありませんでした。それで説明書をもう一度よく読んでみると、ガス台には、煤気(石炭ガス)と天然気(天然ガス)と液化石油気(石油ガス)用と3種類あって、それぞれガス圧が随分違うのです。煤気は1000(単位は忘れた)ですが、石油気だと2800あります。私が招賢で買ったのは石油気用のガス台で、老板がこれでいいといったので買ったものですが、こんなにガス圧が違っていてはきちんと燃焼しないのもあたり前です。

それで今日、事情を説明にシーピンと一緒に招賢まで行ったのですが、案の定、老板はそのことがまったくわかっていなかったのです。ところが彼は、ここでいくつも売っているし、何の問題もない、煤気の方に問題があるのだろう、といい出したのです。これはまずいことになるぞ、と思いました。その煤気を買ったのは、同じ並びにある八百屋ですが、私も黙って引き下がるわけにはいかないので、その八百屋まで行って事情を話しました。すると八百屋の老板が怒り出して、自分の店にある煤気用のガス台を貸すから、それを持って帰って試してみてくれ、ウチのガスに問題があるかどうかわかるだろう、というのです。

それで、そのガス台を持って家に帰り、試してみたら、予想通り、何の問題もなくきれいな青い炎が出たのです。で、それをまた持ち帰って、もう一度先に買った方の店に行き、煤気用のガス台に交換してくれ、といったのですが、そもそもそこには2種類しかなく、もうひとつあったのは、箱に明記がなかったので、どちらのものかはわかりませんでした。とにかく、老板は自分が使ったことがなくてわからないくせに、メンツを潰されたものだから、理屈の通らないことを次々並べたてて、私はもうお金はどうでもいいから、離石まで行って新しいのを買おうと思ったのですが、シーピンがとりなして、とにかくそれを持って帰って試してみようということになり、またまた家まで戻ってやってみたら、今度は無事に使用可能だったわけです。

この間、招賢でも村でも、周りの人をいろいろ巻き込み、あーだこーだと鑑定家や批評家が続出して、肝心のガス圧のことは誰もわからず、まったくもって時間を浪費しましたが、よくあることです。で、その煤気で最初に作ったものはというと、実はサモエド君のごはんだったのです。


つまり、きのう、ついにサモエド君を我が家に避難させました。しばらく前に2日ほど冷たい雨が降ったのですが、雨を避けるところすらなく、相変わらずごはんは2日に1回くらい、毛が多いのでわかりずらいですが、触ってみると、ほんとうにガリガリに痩せているのです。


門の外の私のミニ菜園の横の棗の木に繋いで、きのうも今日も栄養たっぷりのものを食べさせました。それから散歩に連れ出したのですが、とにかく曳きづられて危険なので、鎖を外しました。もともとシベリアでソリを曳いていた犬だから、いくら痩せていても、ものすごい力なのです。しかも、散歩なんかしてもらったことがないので、勝手にとんでもない方向に駆け出して、あっという間に姿が見えなくなり、呼んでもなかなか戻ってきません。なつめとはなにしろ歩幅が違うし、なつめが越せなかったようなところもズイズイと走り下り、駆け上がり、遠目に見ていると、犬というより、まるで野生馬が駆けているようでした。彼がこの黄土高原を、こんなふうに自由に駆けたのは、おそらく生まれて初めてのことだったと思います。

今は私の部屋の前に繋いでありますが、ほんとうにおとなしく、お隣が近づいても吠えないし、近所の犬が吠えてもワンともいわないし、サモエド犬というのは、怪力を除けば、とても扱いやすい犬です。部屋のまん前で寝ているようで、私が扉を開けると、即座に首を突っ込んで来ますが、ダメダメ!それだけはダメッ!部屋の中には絶対に入れません。なにしろ繋ぎっぱなしで糞尿も垂れ流し、抜けた毛と生え変わった毛がコテコテにからみついて、これをどうやって解きほぐしたらいいか思案しているところです。とにかく離石に行って、ブラシを1本買って来ましょう。今は茶色犬だけど、なんとかして白い輝きの1部分だけでも取り戻してあげたいですね。今日は羊の骨も2本食べ、お腹もいっぱいになり、颯爽と高原を駆ける夢でも見るのかもしれません。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%A2%E3%82%A8%E3%83%89


ゆうべ部屋に入れてもらえなかったのが気に入らなかったのでしょう。今朝起きたら、さっそく穴が掘られていました。