無粋なことこの上ないですが

今日、村の大工さんが来てくれて、扉を交換しました。下のコメント欄に書いたように、内側から鍵がかからなかったし、長期外出するときも南京錠ではやはり心配。それにぴったり閉まらなかったから、最近はネコが入ってくるのです(足跡が点々)。



木製の扉をブリキで覆ったものですが、「防盗門」と、いかにも中国らしいストレートなネーミングで、最近はこれに替える人も多く、新築の家はみなこれです。私のは安いのでぺラッとしていますが、飾りが入ったり、窓が付いているのもあります。それにしてもいかにも無粋で、とても人間が生活する部屋の扉とも思えず、私は好きではありませんが、昨今の情勢に鑑み、安全第一とすることにしました。



大工さんが持っている道具は、なかなか美しいものが多いです。特に鉋がいいなぁと思います。刃は野鍛冶に作ってもらい、木製の部分は自前です。

これは鋸。紅い紙は春節のときに貼ったのでしょう。いかにも大切にしているという感じがしますね。

実はもうひとつとても気になっていることがあって、それが上の写真。昨年の夏だったか、村に太陽光発電による街路灯が点いたのです。全部で20基くらいでしょうか。日暮れから12時頃まで明々とまわりを照らしています。そのうちの1基が、私が前に住んでいたヤオトンの門の横に設置されました。ところがこの門の屋根の右端のところに、3年続けてポポ(ヤツガシラ)が営巣していたのです。

村が明るくなることは、村人にとってもちろん幸いなことです。太陽光発電というのも泣かせます。しかし、ポポはもうここには来てくれないだろうなぁと思うと、なんとも寂しいものがあります。

今はちょうど求愛の時期で、あっちでもこっちでも「ポポポ、ポポポ」と鳴き交わしています。ブッポウソウ科の鳥だそうで、さえずるのではなく、胸を膨らませて上半身を前後にゆすって、一所懸命に鳴くのです。

もちろん民家に営巣すること自体が珍しいことで、自然の中に彼らの棲家はたくさん見つけられることでしょう。それでも、白々と輝く街路灯を見つめていると、あぁ、こうやって動物たちは追われてゆくんだなぁと胸に迫るものがありました。