足入れ?

なんだかバタバタしているのですが、明るい話題で。

今日、村で結婚式がありましたが、こちらでは結婚式とはいわず、「出嫁(チュージァー)」と「娶媳婦(チーシーフ)」に分かれます。当然男が嫁を取る娶媳婦の方が派手です。特に、今回の新郎のお父さんは、村の顔役のひとりなので、参列者も多く、お金もかかっていました。

午前中に新郎が新婦の住む離石まで迎えに行き、午後に一緒に帰って来ました。そのときには、新婦の親戚筋は誰も参加せず、付添い人がひとりふたり来るだけで、もう完全に新しい家の人間です。

葬儀に比べて、婚礼の場合は、伝統がどんどん崩れて、高級車を使って移動し、花嫁さんはウェディングドレス、新郎はスーツ姿です。それでも当地では、まだまだ昔の風習が色濃く残っていて、こうやって、親族や友達が踊りながら花嫁さんを迎えます。

去年完成した「文化広場」です。後方の車の列を見てください。新郎の友人というのは、ほとんど誰も村には住んでいないので、離石などから車でやって来ました。私が村に住み始めた5、6年前には、こんな立派な車を見ることはありませんでした。ワーゲンにトヨタにホンダ車ばかりです。

紅い紐で花嫁さんを縛って連れているのが、新郎のお父さん。お父さんの嬉しそうな顔に比べて、花嫁さんは終始憮然としてましたね。白いウエディングドレスというのは、村では初めて見ました。これまではすべて紅かピンクです。これも“西欧化”のひとつの現れでしょうか。

ところで昨日、明日、ジーリンの家で結婚式があるよと聞いたとき、私はえっ?と聞き返しました。息子はすでに結婚しているはずだし、お嫁さんとも何度も口をきいています。そういえばここ最近見ないけど、私が帰国中に式をあげてるんじゃないの?と聞くと、いいや明日だよ、という村人の返事。なんだかニヤニヤ笑ってるし、え〜っ!もしかして。。。これって、確か「足入れ婚」ていうんですよね。“近代化”激しい婚姻風習の波の中で、こんな伝統が残っていたんですねぇ、ちょっと驚きました。(もちろん総てのケースがということではないです)

*なつめは今夜もネズミ番、えらいぞ。