大糞ころがし

なつめの散歩は、一日中雨でも降らない限り、必ずでかけます。単なる散歩ではもったいないから、最近は、途中で羊の糞を拾って歩くこともあります。もちろん畑の肥料。コロコロしてるので簡単に箸でつまめるし、村には全部で200頭くらいはいるはずだから、その気になればいくらでも拾えます。

それで今日も下を見ながら歩いていたら、オヤオヤ、こんなにデカい糞ころがしを見かけました。体長が3センチ(足は入れず)くらいもある大物で、これまでで最大です。普通は人間の気配でさっと飛び立ってゆくのですが、この大糞ころがしは、お仕事に熱中のあまりか、私の足音を聞いても、なつめが至近距離に近づいてもぜんぜん逃げようとしないのです。

まだ何となくべちゃっと横に広がっている羊のふんを、前足と口を使って起用にまるめてゆきます。

ほぼ丸まりましたね、糞の直径は5センチほどもあります。

これを後ろ足で、ヨイショッところがし始めました。

見ていると、けっこうスピードが出るんですね。コロコロコロリンッ!て感じです。ちょうど上り坂だったんですが、なかなかの力持ちです。

畑の縁にある巣穴にたどりつきました。

ところが糞が大きすぎて巣穴に入らないのです。で、糞の下側をゴソゴソ掘りだして、糞を中に落とそうとするのですが、入り口にちょうど大きな土の塊があって、それがじゃましてなかなか落ちません。

ついに見かねた私は、その土くれをどかしてあげることにしました。ほんとうはこんな余計なお世話はしてはいけませんが、私もなかなか忙しかったのです。

それでもけっきょく穴には入りきらなくて、こう着状態となり、私も目印だけを確認してその場を去りました。ビデオを廻してちょうど20分でした。この間、村人が2人横を通りましたが、ひたすら地面に向けてカメラを廻している私に声をかけるのもはばかられたのでしょうか、何も言わずに通り過ぎました。

20分ほどして戻ってみたのですが、糞の塊はなく、巣穴もわからなくなっていました。無事にお部屋まで運び込んだのでしょう。お疲れさん、糞ころがし、ゆっくりとお休みを。