迎春市

春節まで1週間となった昨日、5日に一度の市が招賢で開かれました。天気はよくなかったのですが、さっそくビデオを持って出かけました。なにしろ顧客層があまり豊かとはいえない人ばかりですし、食料品は自給体制が整っているので、特別に“迎春用品”が並ぶわけでもないのですが、それでもいつもとはいくらか違う光景でした。

みかんと干し柿と干しぶどう。干し柿は普段はあまり見ないです。味は日本と同じ。

これは香辛料をその場で選んで、ブーンブーンと挽いてくれるオート三輪

これも香辛料屋ですが、手前の白っぽいものは、フォンティアオといって、ジャガイモでんぷんで作った春雨状のもの。汁物に入れる定番です。以前、日本から来た観光客が、春雨と勘違いして「安い、安い」と大量に抱えて帰ったそうです。でもまぁ、味は基本的に同じようなものですね。

飴屋さんも今こそは稼ぎ時です。すべて計り売り。

飴と落花生と干し棗とヒマワリの種。この4種類をごっちゃに盆に持って、お客に勧めるのが、春節時の定番のようです。

私たちのセンスでは、ちょっとなぁ。。。といった大きな絵を、部屋の壁に貼るのが好きです。どういったものが描かれているかというと、今年のエト、龍、馬、虎、子ども(赤ちゃん)、福という字、そしてずばり100元札。この写真の絵は、実はヘビです。

肉屋はいつもと同じ。生きたまま連れてきて、その場で解体します。血にまみれた羊の首が、ゴロンところがっていたりします。

荒物屋と左側では布を売っていました。地面の雪と氷が溶けて、一面どろどろの状態です。

手漕ぎのミシンで靴やカバンなどを修理してくれます。これは、皮製のサイフというかキーケースのようなものでしたが、こうやって一針一針つくろって、何年も何年も使うんでしょうね。もともとはこうやって「もの」をほんとうに大事に使ったものですが、近年は、修理より新品を買った方が安い、という構造が定着してしまっていますものね。
それから、こちらで一番ありがたいことのひとつに、カメラを向けられることをぜんぜん嫌がらないということがあります。このおねえさんだって、知り合いでも何でもないのですが、カメラに気がつくと、「あらっ!」と嬉しそうな声をあげただけでした。私はそういうことへのお礼、というか、できるかぎり写真に焼いて、本人に渡しています。7年間ずっとそうして来ました。

おなじみ対聨(トイレン)。これはさすがに、今の時期だけです。

花火と爆竹。これは豊かさのバロメーターでもあり、お金があればあるほど派手になります。けっこう高いのです。四角いのが花火で、丸く巻いてあるのが爆竹。賀家湾村ではささやかなものですが、下の招賢の町ではかなり賑やかにバチバチバンバンズドンズドンと響き渡ります。さて、今年はどんな感じで打ち鳴らされるのでしょうか?