工人飯(ゴンレンファン)

いいリクエストですね。さっそくお応えしましょう。10月に撮ったものです。

作っているところを撮ってないのですが、なぜかというと、狭い部屋の中で油と湯気で息が苦しくなるほどもうもうになって、カメラに悪いので、撮らなかったのです。
普通は、まず葱とニンニクを炒め、その上に野菜を入れて炒め、水と塩を入れ(場合によっては化学調味料も)て煮立たせ、打った麺を入れてしばらく煮て、最後に唐辛子を炒めて香りを出した油をジャーッとかけて出来上がり。日本で見る長い麺は面倒なので、麺棒でのした薄板状のものをパッパッとちぎって放り込むのが一般的。一番簡単な方法です。

これはタン麺ですが、一般的には麺とおかずは別々に作って、ゆで麺の上に調味料(唐辛子、ゴマ、ニラ、酢など)とおかずをかけて、それをぐちゃぐちゃ混ぜて食べています。工人飯は一気に一鍋で作るのが基本。このビデオを撮ったのはまだ10月初めだったので、インゲンが入っていますね。

一杯食べてきなよ、と私によそってくれたところ。大鍋は地面にどーんと置かれています。麺以外な〜んにも入っていません。

ただし、麺そのものが、私たち乾麺文化の人間からみると、ものすご〜くおいしいのです。私は麺だけもらって帰って、ゴマとダシ醤油だけかけて食べたりしますが、それだけでも上々のおいしさ。

夜はやっぱり酒が出ます。ポリタンクに量り売りの焼酎を下の招賢で買ってきます。1Lで100円くらい。ピーマンの炒め物が出ていました。
ア、イスに座って食べるという習慣は、工人飯に限らず当地にはありません。

この3人はここに泊まっています。後方は旧賀家湾小学校の黒板。石炭をガンガン焚くので寒くはありません。
これらのプロの工人たちとはみな初対面で、最初のうちは冷たい目で見下されました(尖閣問題で)が、すぐに仲良くなって、彼らも何だか“外国人”と口をきくのが嬉しそうでした。考えてみれば、彼らにそんな機会はまずないのですから。
私はこういう人たちと仲良くなるのはほんとうに速いです。酒もタバコも種類銘柄を選びませんから。