窑洞博物誌 五脊六shou 猫頭滴水

文革で破壊されたという鵄尾(これは正確にいうと間違いかも、自信ないです)のことを、こちらではshou(ショウ)というのですが、字がわかりません。ここ最近、いつも村の高大夫(ダイフ=医者)のところに聞きに行くのですが、「寿」という字かもしれないといっていました。

とにかく、探してみたらけっこうあちこちで見かけて、大夫がいうには、いいのが壊されて、あまりよくないのは残ったそうです。その彼の家にはとても立派なショウがあったけれど、やはり紅衛兵に破壊されたそうで、彼自身現場を目撃したとか。

表題の「五脊六shou 」というのは、両側のショウの間が五つの部分でできていて、ショウは屋根の頂上に2つ、あと、なんて説明したらいいんでしょう(建築用語がわからない)、屋根の反りのところに、手前に2つ、向こう側にも2つ、合計6つ乗っているのが“立派な家”だそうです。

そして、ショウの下にある猫頭(mao tou)という丸い瓦と、軒端の雨水を受ける滴水(di shui)という飾り瓦が揃っているのが「富貴人家」と呼ばれる家です。確かに大夫の家の門の屋根には、破壊された跡が6ヵ所あり、部屋の屋根にも2ヵ所ずつ跡が残っていて、ショウは全部で12個あったようです。

この大夫がものすごく話好きで、いつもなかなか帰してくれないのですが、今日はまた特別に長々と講釈が続きました。大夫の家は、村でただ1軒の四合院造りの立派な家です。ようやく天気が回復して青空が広がったのですが、帰り道の寒かったこと。この先当分、最高でも0℃を超える日はなさそうです。