「国際救助隊」

ブログを見ている知人から、「以前、こんな投稿が朝日新聞に載ってたよ」と、データが送られてきたので、ご紹介します。長い文章なので、その中から私が主要だと思われる部分を抜き出してまとめたものです。

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国際救助隊 日・中・韓・朝・台が共同設置を

  大規模災害が起きたとき、少しでも早く、かつ大量の人員と装備による救助を行うにはどうしたらいいか。
  被災地に迅速に到着するには、空を利用する必要がある。救助専用に設計された高性能の空輸手段を大量に投入し、高い技能を持つ専門の救助隊員を豊富な物資・機材と共に一挙に輸送できれば、多くの命を救うことができる。
  想像してほしい。被災しどうしていいかわからず呆然としているところに空が真っ黒になるほどの飛行機やヘリコプターが出現し、次々と救助隊が降下してくるさまを。赤外線スコープや人命探査装置、救助ロボット、救助犬、医療機器、食糧などを携えて何千人もの救助隊員が着陸し、直ちに活動を始めたとしたら。被災者の恐怖や苦痛はそれだけ軽減されるだろう。
  神話の一場面のようだが、現代の科学技術や生産力を背景にすれば、十分に実現可能だ。被災者にとって何より大切なのは、「自分は見捨てられていない」という確信と希望を抱けることだ。
  圧倒的力量を持つ巨大な救助隊を常設するには、多くの資金と人材が必要だ。そのための唯一の方法は、自衛隊の一部を救助専門部隊に再編することである。これは総合安全保障の観点からも有効な方法だろう。
  日本が防衛力を一方的に削減するのは、昨今の東アジア情勢を考えると、危険だと反対する人がいるかもしれない。そこで私は、日本が中国、韓国、北朝鮮、台湾に軍縮を提案すべきだと考える。それぞれの防衛予算と兵力とを数%削減し、それを転用して「東アジア国際救助隊」を編成するのだ。そうすれば、軍事的な不安定性を減らすとともに、災害への不安を大幅に緩和することができる。
  国際救助隊は、対馬済州島などを拠点にするのがいいだろう。竹島尖閣諸島のような係争地も、救助隊が利用すれば関係国は腹を立てる必要がなくなる。
  この提案をのまない国が出るのではないか、という心配は無用だ。戦後に首相になった石橋湛山1921年東洋経済新報の社説「一切を棄つるの覚悟」で、日本が率先して植民地を放棄する戦略を提言し、道徳的攻勢に出ることが、日本を救う唯一の道であると説いた。この湛山の先見性に学ぶべきである。国際救助隊に率先して参加する国は、まさにこの道徳的な攻勢に出ることになる。
  四川大地震での日本の救助隊の活躍は中国の人々に深い感銘を与えた。「老百姓」(一般人)の犠牲者への真摯な黙祷が人々の心を溶かしたのである。日本政府は自衛隊機派遣などという小功を狙うのではなく、この壮挙の与えた好機を恒久的成果につなげる大胆な戦略を持つべきである。

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ウンウンなるほど、私のプランよりずっと具体的ですね。
「神話の一場面」が実現化したら、ほんとうに、人類が人類を心から信頼できる世界が来るのにね。日本は世界に誇れる憲法9条を持っているのだから、それをバックに“道徳的攻勢”に出ることは筋が通っていると思います。
そういう勇気を持った為政者の台頭を待つ、というのは無理だから(今の政治状況みてると)、やはり民間から声をあげるべきでしょう。
ただ、竹島尖閣諸島に基地を置いても、やっぱり不便だから、米軍に出て行ってもらって、普天間に基地を設置したらどうでしょうか?立派なインフラが整っているので、経費節減になります。

(10月28日)