離石

雨は上がりましたが、まだ青空は広がりません(午後にちょっと薄日がさしましたが)。が、お金がなくなったので離石まで行ってお金を下ろしてきました。久しぶりにシャワーを浴びるのと食料品の買出しも目的です。離石まで行かないと風呂屋(シャワー屋)はありません。賀家湾からバスで1時間、10元です。

いつものおじさんのトコでシャワーを浴びて、さっぱりしたところでフト向かい側を見ると「育星中学」の看板が出ていて、左側に「寄宿制封閉管理」と書いてあります。

おじさんに聞いてみると生徒数4、500人の私立中学(中国は中高一貫で6年間)で、生徒は授業が終わっても校舎の外には出してもらえないのだそうです。刑務所の付属施設でもあるまいし、そんな“人権無視”の学校がほんとうにあるんだろうかと気になって見に行ってみましたが、別段鉄条網が張ってあるわけでもなく、極フツーの校舎で、校庭では近所の小さな子どもたちが遊んでいました。授業中だったので真偽のほどはわかりませんでしたが、校門の横では手持ち無沙汰なガードマンが大きな欠伸をしていました。

離石に行くと私は「肯徳基」(ケンタッキー)に入ってコーヒーを注文して、ぼんやりと外を眺めるのが習慣になっています。「肯徳基」は町の中心にあるのですが、ここでもうひとつ日本にはない巨大看板を見つけました。
左側の若い女性が不安そうな表情で「始まりましたか?」と聞いているのですが、右側では女医と思われる人物が「もう終わりましたよ!」といっています。そして、「わずか3分、望まない妊娠の痕跡は残りません」。なかなか“上出来”の看板広告ではありませんか?

ここは人民広場という一番賑やかなあたりですが、ここでも真昼間から木陰でご開帳。堂々と現ナマが飛び交っていました。もっとも1元札ばかりでしたが。

この地方では12歳の誕生日は特別で、親戚や友達、先生まで呼んで盛大なお祝いをするのが習慣です。逆にいうと、昔はこの歳まで育たなかった子どもが多かったということでしょう。最近はだんだん派手になってきているようですが、離石でも有名なレストランを借り切ってのパーティは、かなりの金持ちの家の子どもですね。以前もっと田舎で、晋劇の劇団を呼んでお披露目をしているのを見たこともありました。

帰りのバスの、一番前に座っていた女の子。山道はぬかるみだらけでたいへんでした。バイクで行かなくてよかったです。

(8月24日)