雨 雨 雨

もうとにかく、雨が降ること降ること。臨県の年間平均降水量は500ミリというデータを見たことがあるのですが、8月に入って、ゆうに2、300ミリは降っていると思います。私がバイクを買ってからかれこれ3週間の間に、カンカンに晴れたのはほんの3日ほどで、あとは降ったり止んだり、あるいはど〜んよりとした鉛色の空で、今日は一日降りました。これ以上降っては農作物に影響が出るのは必至だと思います。水を含んだ畑はドロドロになるので、農作業にも出られません。大家さんの部屋にもいつも誰かが来ていて、麻雀パイの音がジャラジャラ聞こえてきます。

雨が降れば鼻は楽になるし、私はそもそも嫌いではないのですが、道路状況がとてつもなく悪化するのが悩みの種です。せっかくバイクを買ったのに、乗ったのはほんの6、7回です。それというのも、一雨降るとたちどころに道路がぬかるみ、写真のような箇所があちこちに出現して、もうにっちもさっちもゆかなくなる可能性が大なのです。これがシャビシャビの泥水なら一気に突っ切るしかないのですが、場所によってはとりもちのようなネバネバドロドロのぬかるみになって、車輪がとられて立ち往生を余儀なくされることもあるのです。命に別状はないとしても、私はこんなところでコケたくないです。

それに、落石や落土やらが日常的に発生して、足元も頭上も危険がいっぱい。大小の土砂崩れも頻繁に起きて、すぐにバスが止まってしまいます。なにしろ道は一本しかないのですから、町へ用足しに出たら帰れなくなるということもしょっちゅうなのです。黄土の山腹をざっくり削っただけの道路で、ノリ面工事などいっさいなしですから、崩れるのは当たり前で、崩れては削り、削ってはまた崩れの繰り返しが延々何十年、いえ、何百年繰り返されてきたのでしょう。自然と人為のダブル侵食で、おまけに今では地下は蟻の巣のように掘削されて(山西省は中国一の採炭量)、いずれ大陥没があちこちで発生したとしても、やっぱり“黄色い大地”は、悠久の人の営みを支え続けるのだろうなぁ‥‥などと考えながら、招賢のお店に頼んでおいた米を買いに行ってきました。今夜はひさしぶりに白いごはんを食べました。

なつめの部屋にもこんなお客さんがやってきました。でもこれはまだ雨が降ってないときで;

雨が本格的に降ってくると私の部屋で寝かせてもらえるので、なつめはご機嫌です。

(8月21日)