まったり楊家溝の旅

陝西省にある楊家溝という村に行ってきました。ここは、ちょっと年配の中国人なら誰でも知っている有名な“革命根拠地”で、毛沢東たちが1947年末から4ヵ月ほど滞在して、新中国建国のプランを練ったところです。

で、このこととは直接関係ないのですが、Fukaoさんと安眠亭さんの20年来のフィールドがここにあって、おふたりとも現在滞在中なので、遊びに行ってきたのです。地図を見てみると、ちょうど磧口の向かい側、直線距離だと50キロ程度なので、渡河してそこまで行こうと、とにかく7日の午後、バイクで磧口に向かいました。磧口の運転手に聞いてみると、10キロほど上流の挙頭村に行くと船が出ていることがわかり、バイクは預けて、人間だけで黄河を渡りました。

国境の長いトンネルではないけれど、「国境の広い河を越えると、そこは他国」の雰囲気で、言葉遣いも違い、なんとなく“旅に出た”ような気分になりました。着いたところは螅鎮の劉家坪という村で、店も何軒かあり、食堂もあって、その裏が宿になっていました。1泊10元で、太陽熱温水器のシャワーも使えて、おまけにおじさんはとても感じのいい人で、私はほんとうに久しぶりに、シャワー上りの冷えたビールを2本も飲んでしまったのです。

翌日バスに乗って2時間ほどで楊家溝に着くと、思いもかけず日本人が合計6人もいて(これだけでも感動!)、おまけにコーヒーや抹茶飴や柿ピーなんかもあって、冷蔵庫に冷えたビールも待っていて、水道があって太陽熱温水器が屋根に乗っていて、時間になるとおいしいご飯が出てきて‥‥。こんな環境なら、ぐっすり眠って目が覚めると、中国語がうまくなっていたという、タオの世界もあながちユメではないなぁと思ってしまいました。おかげさまで、実に豪華で清潔でまったりとした時間を過ごさせていただきました。

そしてそしてその上になお、先日失くしたポケットサイズのデジカメを私のために1台持ってきて下さったのです。それがまぁほんとうに綺麗に写って、これじゃあ一眼レフなんて重くてめんどうで、もう持ちたくなくなると思います。

陝西省の女性は山西省よりもずっとずっとおしゃれです。この84歳のおばあちゃんの胸元に注意!

この写真はポケットカメラで撮ったもの。私が日本人ということをどうしても信じてくれませんでした。
最初の写真は餅を焼いて売っている店。2枚目の写真は歯医者(鑲牙=入れ歯)。こんなとこ行くくらいならじっと痛みこらえます?

(8月10日)