大家族写真
当地の子どもたちはおしなべて非常に意志的な顔をしていると、前々から思っていました。ある老人から、16人子どもを産んでひとりも育たなかったという話を聞いたことがありますが、これは極端とはいえ、つい半世紀前まではこんな現実もあったのです。
つまり、その社会的自然的環境の中を生き残ってゆくためには、当然その子自身が持つ生命力というか、幼いながらも意志の力が必要だったのでしょう。今はもうぜんぜん環境は違いますが、その歴史は子どもたちの顔の中にまだ生きてるような気がします。
そしてそんな子どもたちが若者になり、あの当時であれば八路軍に入って抗日戦争を戦い、そして生き残ったおじいちゃんたちは、ほんとうにほれぼれとするいい顔をしている人が多いのです。思い込みが強すぎるといわれればあえて否定しませんが、あんな顔の人(本を見てもらうとわかる???)は、やはりもう日本にはいないですね。
この写真がひいおじいちゃんの王老人87歳。おばあちゃんも健在で86歳。80代後半で夫婦揃っているのは珍しいです。5人子どもがいるそうで、胸に掲げている写真以外にもまだ家族がいるそうです。こんな大家族写真を撮れるというのは、この地の老人たちにとって、なによりの自慢であり、幸福なことなのです。
(5月24日)
*私の本はここから買えるようですが、なんじゃ!これは!?