母親河(ムーチンハ)

通信環境の問題なのか?デバイスの問題なのか?はたまた私のPC本体が悪いのか?まったくわからないのですが、とにかくネットが1時間繋がっては切断され、5分繋がっては切断され、繋がってもYahooが開けず、写真は重くて送れずの連続で、それでも不思議なことに、大事な原稿を送るときとかは突然、夢のようにサクサク繋がったりで、とにかく今日午後、なんとか、最終便を入れました。でも、私のPCでは完全に電波を受信できなくなっています。何とかしないと、1時間かけてネット屋まで足を運ぶ生活は辛いです。こちらに来たての頃は、まだ無線ネットが使えなかったので通ってましたが、もうダメですね、いったん楽をすると。

日本はずいぶん暖かくなったようですが、こちらは黄砂の季節で、これは本場モノですから、なかなか厳しいです。きのうと今日の昼間は青空が広がったのですが、夜になってまたごうごう唸ってます。音を聞いていると日本の小型台風なみです。外に出ると、鼻で息をしているはずなのに、なぜか口の中がじゃりじゃりになります。

気温は暖かかったり寒かったりで、大家さんは「暖一天涼一天」という言い方をしていますが、三寒四温の日々です。室温はようやく10℃を越え、電気ストーブもいらなくなりました。なつめも部屋の外に出したので、鼻炎が少し楽です。

なつめ問題もなかなかたいへんだったのです。大家さんの犬がジステンパーに罹って、私はこの間4匹も死んだのを見ているので、すぐにそうだと思ったんだけど、大家さんは風邪だと思って薬飲ませたりしてました。で、私は内心繋いでほしかったんだけど、その時点では100%そうだとはいえないし、遠慮もあるので、なつめの方を避難させました。日本ではいまどきジステンパーといってもわからない人が多いと思うけど、この地はみんな放し飼いなので、ほんとうに多いです。大家さんの犬も、ちょうど磧口に避難する日に死にました。というか、多分まだ生きていたけど、あきらめて谷に捨てたのだと思います。神経がやられて立ち上がれなくなっていましたから。私が朝起きたらもういませんでした。こちらの人は、そういう決断は早いです。こちらがあっ!と息を呑むくらい。冬場は2週間くらいウィルスが生きているらしいので、賀家湾に戻ってきた今もなつめは繋ぎっぱなしです。庭のあちこちで嘔吐してたので。私は今なつめに死なれたら、そうとうショックが大きくて寝込みますね、きっと。

この1ヶ月、他にもいろんなことがありましたが、長くなるので省略。

ところで、「いい写真を撮ろう!」と意気込んで始めると、難しいですね。とにかく「黄土高原」と「黄河」の写真は必要なので黄砂の合間をぬって何度か出かけたのですが、自分でほんとうに満足できる写真など、一枚も撮れませんでした。なんていうか、やっぱりピントがピッと引き締まった写真が撮れないです。黄砂の関係もあるけど、なんとなくぼやけて。多分対象に対する集中力がないんじゃないかと自分では思ってます。プロが撮ったものは、やっぱり写真に“緊張感”があるなぁと、常々思ってます。でもまぁ、プロじゃないんだから、あまり欲は出さずに、たんぼの案山子さんがおっしゃったように、“素材で勝負”といったところでしょうか?でも黄河の写真は、ちょっと黄砂ボケしてるけど、かえって「ムーチンハ」の雰囲気が出たかなと思ってます。磧口では、残念ながら、蛇行しているので、これ以上に“長い黄河”を撮ることはできません。2枚とも広角でかなりひいて撮ってます。

(3月23日)