3つ目の問題

カメラもパソコンもなんとかなったのですが、もうひとつ頭を抱えている問題があります。なつめがなかなかいうことを聞かず、そして元気がないのです

察するところ、長く放っておかれたので、私に対して不信感を持っているようです。私が外から戻っても以前のように喜んでくれなくて、フンッといったような感じでそっぽを向いていたりするのです。それに私が作ったごはんをちっとも食べません。これはひとつには1ヶ月間大家さんが作るごはんを食べていたわけで、これがものすごく塩分と油が強いので、私が作るものは淡白すぎておいしくないのでしょう。それと、見ていると大家さんは決まった時間にあげるのではなく、のべつ幕なしにポイポイ食べ物をあげているのです。特に今はお正月で何かとごちそうがあるから、なつめもお相伴にあずかっているわけです。でも、あげないときもあるので、私がごはんを出すと、前は米を喜んで食べていたはずなのに、ちょっとにおいをかいだだけで一口も口にしません。それで仕方なくソーセージや卵なんか出すと、これはパクリです。元気がないのは、どう考えても仮病だと思います。

大家さんは、カンの上で寝かせたり、ある意味私以上になつめをかわいがってくれるのですが、じゃあ私を見限って大家さんの方に行くかというと、そういうわけではなく、私の足元から離れません。そしてどうやらじっと私の様子をうかがっているようなのです。またどこかへ行ってしまうのではないかと。まず、以前は必ず入っていたダンボールハウスに入って寝ません。部屋の中でも寒いし、夜遅くまで電気をつけているので、中に入ればいいのに、かならず箱を覆っているふとんの上で寝るのです。これも察するところ、中に入ると私の姿が見えないからではないかと思います。

私はなつめに背を向けてパソコンに向かっているのですが、ときどきフト振り返ると、真夜中なのに起き上がって、こんなふうにじっと私を見つめていたりして、ドキッとさせられます。まるで「お母さん、もう私を置いて遠いところに行かないで」といっているようではありませんか。

それでも山の畑に連れて行けば相変わらず元気に走り回ってご機嫌ですが、山の上は寒いので、私もそうそう毎日連れ出すこともできません。ひとりで行ってくれればいいのに、鎖をはずしても絶対に遠くへは行かないのです。

大家さんの家のチビ犬もこんなに大きくなって(半年)、こんなふうにおとなしく遊んでくれているといいのですが。暖かくなれば私は泊りがけでたびたび出かけることになるし、頭が痛いです。

(2月1日)