打棗(ダーザオ)の季節

前にも書いたように、今年は実がつかないものや、ついても半分くらいだったりして、棗は不作です。それでも、どの家でも、庭や裏山や畑などあちこちに植えてあるので、やっぱり今の季節、あちこちで収穫の音が聞こえます。

10月1日の国慶節をはさんで、毎年1週間前後の休暇に入るのですが、ちょうどこの時が収穫の好機です。特別に高い樹だと樹の股に登らなければならないので、年寄りではちょっと危険ですが、そうでない限りは、私でもできるくらいで、長い棒を持って、ターン!ターン!と幹や枝をたたくと、バラッ!バラバラッ!と小気味よく落ちてきます。

ところが、年寄りに聞くと「まだ息子が帰って来てないから」とか「息子たちがやるから」とかいって、自分たちでやろうとしないのです。つまり、自分たちでもできるけど、ここはやっぱり息子が帰ってきて枝を打ち、嫁や孫たちがそれを拾い集める、というのが、当地の“うるわしき伝統”になっているようなのです。

すでに仲買人のトラックが朝から晩まで停まっていますが、やはり荷は少ないようです。今年の価格は、1キロで2.5元(≒40円)。去年は2元でした。今年は不作なのでもっと高値かしらと思ったら、雨が多かったので品質が悪いのです。  

私は毎年この打棗(ダーザオ)の音が聞こえ出すと、音の出場所を探して、あたりをウロウロしていると、だいたいは「拾ってゆきなよ」と声がかかるのです。それでは、と私は、大きくて傷がなくて形がいいのだけを選んで数十個もらって帰り、それを庭に広げて干すのですが、今日はまだ始まったばかりで、棗はこんなにちょびっとです。でも、これが日に日に増えてゆくのです。

10日後くらいにまた写真をアップしようと思っていますが、今年は不作なので、もしかしたら、“もらいが少ない”かも知れません。