暑い!

暑いのです。
どれくらい暑いかというと、温湿度計を庭に出すと、40℃と10%を、ともに3分で振り切ります。ただしこの暑さは、やはり日本では体験できないと思います。なんというか、とても“軽い”暑さなのです。じっとりと湿気を含んだ“重い”暑さとは違います。

例えば、村道をひとりぼんやり歩いていると、ぽっと頭から自然発火して、しゅーっと燃え尽きてあとに何も残らないような、そんな“軽さ”といったらいいでしょうか。紅蓮の炎にもがき苦しむといった感じはしないのです。そうですねぇ、風景から消しゴムで人間ひとり消してしまうような、そんな暑さです。(どんな暑さじゃい?)

行かなければならないところとか、しなければならないこともたくさんあるのですが、な〜んにもできません。20℃になることはない部屋の中で冬物をはおってゴロゴロし、夕方なつめのお尻の畑に水をやり、なつめを散歩に連れ出し、日が暮れてから水汲みに行き、ごはんを食べてからネットで日本のニュースを見て、けっきょく0時をまわってから寝るので、翌朝起きるともうギラギラで外に出られず、またまた冬物はおってゴロゴロしているだけで日にちが過ぎてゆきます。

畑のチンゲンサイもこんな感じです。

私の影もこんな感じ。真ん中の植物が箒草で、これを大きくなるまで育てて、箒にします。

なつめもこんな感じ。

「じいちゃん、何に水やってるの?」「たばこ」

(6月14日)